試し切り
寢たのが遲かつたこともあつて中々起きられず、正直今日は止めようと思つてゐたが、試し切りをやるとのことなので、體【体】を引きずるやうにして行つた。
最近、以前は言はれなかつた箇所についての指摘を受けることが多くなつて來たやうに思ふ。一段階上がると、それ以前では「仕方がないね」で濟まされてゐたことが濟まされなくなつたと云ふことだらうか。
驚いたこと
「それはをかしいとかそれでは駄目だと注意されて、『こんなに駄目なところがあるなんて、なんて駄目なんだらう。駄目だなあ…』と思考停止しないやうに。駄目だと言はれたと云ふことは、そこを直せば駄目ではなくなると云ふことだから、一番伸びる箇所だと言へる。駄目だと言はれなくなると、ここを直せばいいと云ふのが明白でなくなるからかへつて難しい」(要約)
「ここがをかしいからかうした方がいいと言はれ、さうか、そこがをかしいのかと氣づいた時點【点】で、その人は確實【確実】にそれ以前より前進してゐる。さう言はれてもなかなかさう出來ないこともあるが、それでも經驗【経験】は積んでゐるわけだから、『今囘【回】かうしたら駄目だつたから、次はかうしてみよう』と云ふことが出來るわけで、やつぱり前進してゐると言へる」(要約)
と云ふやうなことを、副館長先生が語られる場面が今日は多かつたが、丁度ここ一二週間仕事絡みでさう云ふ思考停止のスパイラルに陷つてゐたところだつたので驚いた。成る程、さう考へればいいのか。
眞劍【真剣】は眞劍【真剣】に
初めて間近で見る眞劍【真剣】は、普段使つてゐる摸擬刀より艷と深みと凄みがあるやうに感じられた。そして、重い。木刀でさへ構へ續【続】けることに耐へられないと云ふのに、その木刀よりも重いのである。びつくり。
技倆不足の癖に心構へ不十分で挑まうとしたためか、館長先生に怒られて(?)しまつた。正直その時はよく分からなかつたが、眞劍【真剣】は自分の技倆【量】に餘【余】るものだと云ふことは分かつたから、有段者の斬り方などを見稽古してゐたところ、自分ではまだ手に餘【余】るものをわざわざ責任をかぶつてもらつて扱はせて貰つてゐるのだと云ふことを意識してゐなかつたことに氣づいた。ミーハーな氣持ちで眞劍【真剣】を扱はうとしてゐたと反省する。
で、氣づいたところでなんかタイミングよく許可が下りたので、さう云ふ心得をしつつ、丹田に氣を込めるとか劍筋とか絞るとか小指とか今まで習つたことや、自分や人が注意されてゐたところを思ひ出しながら袈裟切りすると、先程は切れなかつた自分の腕より一囘りか二囘りは太い藁の束(?)が、殆ど力は入れなかつたと云ふのに、練習用で曲がつたり齒こぼれしたりしてゐる刀なのに、重さだけで呆氣無いほど簡單に切れてしまつた。呆氣無さ過ぎて怖いくらゐである。眞劍【真剣】とはかう云ふ武器なのだとしみじみと實【実】感する。有段者に成つたときに是非再挑戰してみたい。斬つた後、館長先生から今度は勵【励】ましのお言葉を戴き、更なる精進を決意した…とブログには書いておかう。
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