彰義隊のこと「合葬」
![]() | 合葬 筑摩書房 |
先日亡くなった杉浦日向子の描く、彰義隊の話である。良くも悪くも英雄ではない人たちから見た、彰義隊という感じ。
彰義隊を懐疑的に見ている少年が主人公っぽいため、どちらかというと彰義隊には否定的。彰義隊を題材にしているから、最後に希望をほのかに感じさせつつも悲劇的な話。登場人物たちの主な年齢層が10代と若いため、そのころの若者だけが放つ危なっかしい色気がにじみ出ている作品である
この人の作品は以前にも読んだことがあるが、今は借りまくっているが、江戸という過去を現代に引き寄せられる手腕にはいつも舌を巻く。時代考証がちゃんとしている、というレベルならまだたどり着けるだろうが、その時代の空気や雰囲気・匂いまで再現できる杉田さんは、魔法を使っているとしか思えない。当時の江戸の雰囲気など知らない癖にこう言うのも変な話だが。
それでいて「こんなに知っている私ってすごいでしょ〜!教えてあげる〜!」とならないところも好感がもてる。誰とは言わぬがのぅ。
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